1984年1月24日、Macintosh(Mac)はデビューした。

モノクロ9inchの画面で、メモリは128KB(!)しかなかったが、その頃のハードウェアで可能な限りに考え抜かれたGUIは、まるで未来から来たコンピュータのようだった。「GUI」自体、Macの登場で一般に知られるようになった言葉といっていい。

少し遅れて日本に入ってきた初代Macを触ってみたときの感触は、今でも覚えている。ファイル管理ソフトFinderでアイコンをダブルクリックしたときのズームアニメーション、MacPaintというお絵描きソフトでマウスをドラッグして画面を範囲選択したときの「蟻の行列」などなど、直感的な表現に、いちいち驚かされた。

海賊旗を掲げて始まった開発、米国での伝説的なコマーシャル(「エイリアン」、「ブレードランナー」を撮ったリドリー・スコットが監督)、本体内部に刻まれた開発チームのサイン、これほど物語にあふれたコンピュータも珍しいのではないか。コンピュータであるとともに、ひとつの文化を作ってきたのだと思う。市場を制することはできなかったが、Macが無かったら、今のパーソナルコンピュータは、ずいぶん違ったかたちになっていただろう。

さんざん「爆弾マーク」に悩まされたが、NeXTの遺伝子も吸収して、今また僕の手元に戻ってきた。 誕生日おめでとう。

初代Mac発表時のCM:

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